DODレンコンテントで薪ストーブ|煙突の出し方と翌朝1.8℃の実測

幕内に薪ストーブ。冬キャンプをやっていると、一度は憧れる絵だと思います。

自分もずっとやってみたくて、DODのレンコンテントMにメラテレビ16型を入れて、2月の雪中で一晩過ごしてきました。

結論から言うと、薪ストーブが買ってくれるのは「起きている時間」だけでした。焚いている間は上着を脱げるくらい暖かい。でも火を落とした翌朝、幕内の温度計は1.8℃。外は−2.1℃だったので、幕が守ってくれたのはたった4℃分でした。

ネットの記事は「幕内ぬくぬく」の写真で終わっているものが多いけど、実際に一晩やってみて怖かったのは一酸化炭素でもなくて、まったく別のところでした。

初挑戦での記録なので、うまくいったことも、今考えると危なかったことも、そのまま書きます。

⚠️ 先にお断り テント内での薪ストーブ使用は、各メーカーが公式に禁止しています。この記事は「自分はこうやった」という記録であって、手順のおすすめではありません。真似をする場合は自己責任で、必ず一酸化炭素チェッカーを用意してください。

① 使ったギアと、その日の条件

まず前提を全部出しておきます。ここを隠すと数字の意味が変わってしまうので。

項目内容
時期2月(雪中)
外気温明け方で−2.1℃
幕DOD レンコンテントM
薪ストーブDOD メラテレビ16型 ※廃盤・後継なし
煙突ガードG-Stove の煙突ガード(汎用)
一酸化炭素チェッカーDOD 一酸化炭素チェッカー
薪1.5束持参 → 実際に使ったのは1束くらい
人数2人(自分+友人)

正直に書いておくと、2月にしてはかなりの暖気日でした。
氷点下ではあったけど、2月の北海道としては冷え込みが緩い夜でした

ただ、だからこそ後半の数字に意味があると思っています。
条件が甘かった日ですら、火を消したらああなったということなので。

メラテレビ16型は廃盤(後継なし)

先に言っておくと、このストーブはもう買えません。廃盤になっていて後継機もない状態。

じゃあ何の記事かというと、「幕内で薪ストーブを焚くと、一晩でどうなるのか」の記録。機種が違っても、火を落としたあとに起きることは同じはずなので、そっちを持って帰ってもらえたらと思います。

② レンコンテントMに煙突ポートはない|窓のチャックから出した

レンコンテントMには煙突ポートがありません。薪ストーブ前提でテントを選ぶなら、最初から煙突ポート付きの幕を選ぶほうが確実です。自分は窓のチャックで代用しましたが、これはメーカー推奨ではない使い方です。

2月の雪中に張ったレンコンテントM

ただこの幕、窓が多いんです。しかも煙突が縦に長いタイプだったので、窓の位置に合わせて煙突を立てて、チャックを開けたところから外に出しました。

そこにG-Stoveの煙突ガードをかぶせて、チャックはできる限り閉める。開口部を最小にするやり方です。

床は雪のまま。コットの足元に薪ストーブ

煙突ガードは汎用品なので、メラテレビが廃盤の今でも普通に手に入ります。というより、幕内で焚くならこれなしという選択肢はないと思っています。煙突は真っ赤になるくらい熱を持つので、生地と直接触れたら一発です。

コットンだから大丈夫、ではなかった

ここ、当時の自分の認識を訂正しておきます。

設営したとき、生地と煙突の距離はけっこう近かったです。それでも「コットンだから耐熱性あるし大丈夫でしょ」と思っていました。

でもこれ、正確じゃないです。

コットンがポリエステルより優れているのは「溶けにくい」という一点で、耐熱性が高いわけじゃない。ポリは熱で溶けて穴が開く、コットンは焦げて、その先は燃える。難燃加工がしてあっても「燃え広がりにくい」であって、不燃じゃないです。

今回何も起きなかったのは事実です。でもそれは「コットンだから安全」の証明じゃなくて、「あの距離、あの火力、あの一晩では起きなかった」というだけ。

あらためて写真を見返すと、自分でも近すぎたと思います。次にやるなら距離をもっと取るか、ガードの位置を見直します。

③ 焚いている間は、本当に快適だった

火を入れてしばらくすると、幕内はどんどん暖まっていきます。

ガラス窓越しに炎が見えるのが、いちばんの贅沢

温度計を見たときで、体感15℃前後。上着を脱げるくらいにはなっていました。

※この15℃は記憶ベースの数字です。写真に残していないので正確ではありません。あとで出てくる1.8℃のほうは写真があるので、そっちは実測です。

外は雪、幕の中は半袖でもいけそうな暖かさ。憧れていた絵がそのまま目の前にある感じで、ここは本当に良かったです。ケトルを乗せればお湯も沸くし、薪ストーブの上でそのまま調理もできる。

薪は1束で足りた

持っていったのは1.5束。実際に使ったのは1束くらいで、余らせて帰りました。

これ、初回でビビって全然焚かなかったのが理由です。もっとガンガン燃やすこともできたけど、幕内で火を大きくするのが怖くて、常に控えめな火力で回していました。

なので「薪は1束。ビビっても、それだけ使う」が正しい感覚だと思います。しっかり焚くなら1.5〜2束は見ておいたほうがよさそう。

④ 一酸化炭素チェッカーは鳴らなかった。でも

一晩通して、チェッカーは一度も鳴りませんでした。

ただ、ここでいちばん伝えたいのはそこじゃないです。

鳴らなかったチェッカーが「安全だった」のか「壊れていた」のかは、鳴ることを確かめていない限り区別がつきません。

自分は事前に、車の排気ガスにチェッカーを近づけて動作確認をしていました。ちゃんと鳴った。だから当日鳴らなかったことに意味がある。

冬キャンプの記事はどれも「一酸化炭素チェッカーを必ず持ちましょう」で終わっています。でも買っただけの箱は、ただの箱です。電池切れかもしれないし、初期不良かもしれない。それを持って「対策済み」と思うほうが、むしろ危ないと思っています。

やることは簡単で、車のマフラーの排気に近づけるだけ。1分で終わります。幕内で火を焚く予定があるなら、行く前に一度これをやってほしいです。

なお自分が使っているチェッカーは公式サイト限定販売で、リンクが張れません。Amazonでも同等品は買えますが、自分が使っていないものを型番まで挙げて勧めるのは違うと思うので、ここでは出さないでおきます。
自分の目で見て選んでみてください。

どれを買うかより、鳴ることを確かめたかどうか。そっちのほうが大事です。

⑤ 実は、消すときのほうが怖かった

21時ごろ、火を落としました。

冬キャンプの記事はどれも「燃焼中は換気を」と書いてあります。でも実際にやってみて怖かったのは、そこじゃなかったです。

火を消しても、薪はすぐには消えません。消えきるまでの間、煙が出続ける。しかも不完全燃焼に近い状態になるので、条件としてはむしろ悪い。

そして厄介なのが、その時間帯って寝る準備をしていて注意が緩んでいるんです。歯を磨いたり、シュラフを整えたり。「もう消したから大丈夫」という気持ちになっている。

消火は「安全になった瞬間」じゃなくて、「いちばん管理が甘くなる時間の始まり」でした。ここは完全に想定外だったので、次からは鎮火を見届けるまで換気を開けたままにします。

⑥ そして朝、幕内は1.8℃だった

明け方4時51分。温度計を撮った写真がこれです。

4時51分。INが幕内、OUTが幕外

幕内1.8℃、外−2.1℃。

差は4℃ほど。

21時に火を落としてから、およそ8時間。体感15℃前後だった空間が、10℃以上下がって、外とほとんど変わらない温度になっていました。

※温度計は雪面に直置きで、外気センサーだけを幕の外に出した状態でした。雪からの冷気を拾っている可能性はあるので、そこは差し引いて読んでください。それでも「外気と変わらない」という結論は動かないと思います。

考えてみれば当たり前で、幕は熱源がなければただの布です。断熱材じゃない。

つまり、

薪ストーブが暖めてくれるのは、火が入っている間だけ。

夜通し焚き続けるなら話は別ですが、寝ている間の薪ストーブは一酸化炭素中毒のリスクがあるので、自分は消す一択だと思っています。だとすると、一晩のうち暖かいのは起きている数時間だけということになる。

ここが、実際にやってみるまで分かっていなかったところでした。

⑦ 本当に怖かったのは、一酸化炭素じゃなかった

この夜、いちばんヒヤッとしたのは何かというと。

一緒に行った友達が、寒さで死んでないかどうかでした。

友達の装備は、冬用の安いシュラフひとつと、もこもこのパーカー。それとエアベッド。

朝、起きて見たら、エアベッドの空気が抜けたのか冷えて縮んだのか、真ん中がへこんで友達を挟み込んでいました。ホットドッグみたいな状態。本人は「さむっ」と言いながら出てきました。

面白い絵ではあるんですが、笑いごとでもなくて。

意外なことに寝ること自体はできていたそうです。ぐっすり寝ていた。底冷えは、寝ている間に静かに進むんですよね。「寒くて眠れない」ならまだ気づけるけど、寝られてしまうと気づけない。そこがいちばん怖いと思いました。

暖房の話をしていたのに、結論はマットに着地した

これがこの日いちばんの学びでした。

みんなが警戒しているのは一酸化炭素です。自分もそうでした。チェッカーを買って、動作確認までして、換気も気にして。

でも実際に効いたのは地面との間に何を敷くかでした。

火を落としたあと、朝まで身体を守ってくれるのはストーブじゃなくて、シュラフとマットです。エアベッドは空気の層があるので暖かそうに見えるけど、空気は動くと熱を運ぶので、下から冷やされると中の空気が対流して冷気を回してしまう。雪の上ではむしろ不利になります。

自分はDODのソトネノサソイSを使っていて、こっちは底冷えを感じませんでした。シュラフはギンノタラコ。この2つがなかったら、たぶん自分もホットドッグ側だったと思います。

幕内薪ストーブをやりたい人ほど、先にマットとシュラフを見直したほうがいい。これが、一晩やってみて出た結論です。

⑧ 次にやるなら、直すところTOP3

1. 生地と煙突の距離を取る コットンは溶けないだけで、焦げないわけじゃない。今回は何も起きなかったけど、写真を見返すと近すぎました。ガードの位置ごと見直します。

2. マットを人数分ちゃんと用意する エアベッドは雪上では不利。誰かを連れていくなら、シュラフだけじゃなくマットまで確認してから行きます。ここをケチると、暖房が何であっても朝つらいです。

3. 消火後も換気を開けたままにする 消えたつもりでも煙は出続けます。鎮火を見届けるまでが火の管理。次は「消した=終わり」にしません。

⑨ まとめ|買えないストーブの話を、それでも書いた理由

メラテレビ16型は廃盤で、後継もありません。だからこの記事を読んでも同じものは買えない。

それでも書いたのは、この体験のいちばんの中身が、機種じゃなくて数字のほうにあったからです。

  • 焚いている間は体感15℃前後で、本当に快適
  • でも21時に消して、翌朝4時51分に幕内1.8℃(外−2.1℃)
  • チェッカーは鳴らなかったけど、それは事前に鳴ることを確かめていたから意味がある
  • 燃焼中より、消火後の煙のほうが怖かった
  • そして本当のリスクは一酸化炭素じゃなく、底冷えだった

幕内薪ストーブは、憧れるだけの価値がある体験でした。夜、火を見ながら過ごす時間は他に代えがきかない。

メラテレビ16型は廃盤なので、同じものは買えません。もしこれから探すなら、一晩使ってみて「ここは大事だった」と思った条件を置いておきます。

  • ガラス窓付き:火を見ながら過ごす時間が、幕内薪ストのいちばんの価値でした
  • 煙突の長さと出し方:自分の幕のどこから煙突を出すかを先に決めてから選ぶ
  • 積める重さとサイズ:ソロなら車に何と一緒に積むかまで考える

自分が使っていないものは勧めたくないので、機種は挙げません。条件に合うものを自分の目で選んでください。

ただ、それは起きている時間を買っているんだという前提で装備を組んだほうがいいと思います。朝まで守ってくれるのはストーブじゃないので。

今回使ったギア

ギア名一言コメントリンク
DOD
レンコンテントM
コットンなので溶けない。
ただし焦げないわけではない
Amazonで見てみる
楽天で見てみる
G-Stove 煙突ガード幕を守る要。
幕内で焚くならこれなしの選択肢はない
Amazonで見てみる
楽天で見てみる
DOD
ソトネノサソイS
底冷えは寝ている間に静かに来る。
ここをケチると朝つらい
Amazonで見てみる
楽天で見てみる
DOD
ギンノタラコ
火を落としたあとを支えるのは、ストーブじゃなくこっち廃盤
DOD
メラテレビ16型
廃盤・後継なし。
中古が出ることはあるけど勧めません
廃盤
一酸化炭素チェッカー使っているのは公式限定品。
同等品は検索から、買ったら鳴るか確かめて
Amazonで探す
楽天で探す
広告