北海道で雪中キャンプしてわかった7つのこと【安平町・実体験】

「冬キャンプって、正直死ぬこともあるよね??」

笑えない話ですが、行く前に本気でそれを考えました。

2月の北海道。道南の暖かい地域といえど気温は-5℃、体感ではおそらく-10℃近くまで下がっていたと思います。キャンプ歴は長い自分でも、雪の中にテントを張って一夜を過ごすのは初めての経験でした。

結論から言うと、死にませんでした。 そして、行って本当によかったと思っています。

ただし、しっかりとした準備をしていたからです。

この記事では実際に体験してわかった7つのことを、包み隠さず書いていきます。これから冬キャンに挑戦したい人の参考になれば嬉しいです。


場所と条件【2月の安平町】

場所:ファミリーパーク追分オートキャンプ場(北海道勇払郡安平町)

安平町を選んだのは、初めての雪中キャンプだったので道南寄りのエリアで寒さを抑えたかったからです。道北や道東に比べると気温が極端になりにくく、初挑戦の場所としてちょうどいいと判断しました。

ファミリーパーク追分の公式サイトはこちら → ファミリーパーク追分キャンプ場

サイトの雪は圧雪気味で、歩いても沈まないくらいの硬さ。積雪は10〜20cmほど。パウダースノーのようなふかふか感はなく、思ったよりしっかり踏み固められた状態でした。

気温は温度計で確認した時点で-5℃。時間帯によってはもっと下がっていたと思っていて、体感では-10℃近くあったんじゃないかと思っています。

「寒い」ではなく「痛い」という表現が正しい気温です。

キャンプ慣れした友人と2人で行きました。お互いキャンプの経験はそれなりにあって、雪中キャンプというものをやってみたいという共通の好奇心から実現したキャンプです。


① コットは高さ30cm以上じゃないと底冷えは防げない

正直、一番しんどかったのはここです。

自分が使っていたのは高さが約15cmのコットでした。コットがあれば地面から離れて底冷えを防げると思っていたんですが、甘かった。高さが低いと地面からの冷気がダイレクトに伝わってくるうえ、寒さでコット自体の素材が沈んで体が冷える。

冬キャンには30cm以上の高さがあるコットの方が向いています。

シュラフは今回の雪中キャンプのために奮発してDODのギンノタラコを購入しました。 コスパと機能のバランスを調べた結果、これに決めました。-11℃まで対応していて、潜り込んでしまえばなんとか寝られます。シュラフだけはケチらないでください。

▼ 自分が使ったDODのギンノタラコはこちら →DOD「ギンノタラコ」(廃盤) ※現在は販売終了しています。

同スペック・同価格のシュラフはこちら →WAQ ダウンスリーピングバッグ -30℃対応 FP650 軽量 コンパクト

そこで意外な活躍をしたのが湯たんぽです。シュラフの中に入れておくだけで全然違う。足元が温かいだけで体全体の寒さが和らぐので、冬キャンの必須アイテムだと確信しました。

寝る時の服装はというと、スキーウェアを着込んで寝ました。 前日に防寒対策を調べていて「シュラフだけでは夜明けが不安」という記事をいくつか読んでいたので、最初から着込む前提でいました。恥ずかしさとかそういう話ではなく、純粋に生き残るための選択です笑


② 薪ストーブは就寝1〜2時間前には必ず消す

テントの中では薪ストーブを使いました。

ガンガン炊こうと思えば炊けます。実際テント内は10℃まで上がっていて、外との温度差は15℃以上。薪ストーブの暖かさは本物です。

ただ頭の片隅にずっとあったのが一酸化炭素中毒のリスクです。

密閉されたテントの中で薪を燃やし続けるのは、理屈でわかっていても怖い。 結果的に「もう少し炊けるな」と思いながらも控えめにしていました。

就寝1〜2時間前には必ず消すというルールを自分の中で決めていました。 寝ている間は換気の管理ができないので、これは絶対に守った方がいいと思っています。


③ 一酸化炭素チェッカーは数値が見えるだけで安心感が全然違う

薪ストーブを使う上で絶対に必要だと実感したのが一酸化炭素チェッカーです。

数値が見えるだけで安心感がまったく違います。 「なんとなく大丈夫だろう」ではなく、数字で確認できる。冬キャンで薪ストーブを使うなら、これだけは妥協しないでほしいです。


④ エアマットは気温低下で空気が収縮して潰れる

友人はエアマットを持参していたのですが、朝起きたら空気が抜けて潰れていました。

気温が低いとエアマットは空気が収縮して潰れやすくなります。冬キャンのマットはエアではなくウレタンや自動膨張式を選ぶのがおすすめです。

これは自分も事前に知らなかったので、友人の失敗から学んだ教訓です。


⑤ ペグは刺した後に水をかけて凍らせると強風でも抜けない

雪中キャンプで地味に困るのがペグです。

雪の積もった地面にペグを打ち込むのがとにかく大変。そこで自分がやったのが一度ペグを刺してから水をかけて凍らせるという方法です。

凍ることでペグが地面にガッチリ固定されて抜けなくなります。撤収時は少し手間がかかりますが、強風対策としてはかなり有効でした。


⑥ そりがあると荷物運びが別次元に楽になる

これは完全に盲点でした。

雪の上でキャンプ道具を運ぶのは想像以上に大変です。荷物を手で持って雪の中を歩くのは体力を消耗します。 大きいそりに荷物を乗せて引っ張るだけで、運搬が別次元に楽になります。

冬キャンに行くなら絶対に持って行くべきアイテムです。


⑦ 信頼できる仲間と行くかどうかで、体験の質が全然変わる

冬キャンプはグループで行く場合、経験者の責任がかなり重くなります。

装備の判断、天候の読み方、緊急時の対応。これらを全部、経験者が把握していないといけない。 初心者がいると、自分の体調管理をしながら相手の安全も見なければならなくなります。それは正直、かなりキツい。

だから「初心者を連れて行くな」ではなく、「信頼できる仲間と行ってほしい」 というのが正確な言い方です。

今回一緒に行った友人はキャンプ慣れしていたから、お互いに判断を補い合えました。あの朝日を2人で見られたのは、そういう関係性があったからだと思っています。

まず経験者同士で冬キャンの感覚を掴む。その上で、信頼できる仲間を連れて行く。その順番が正解です。


それでも行ってよかった理由

星空が別格だった

夜、テントから出た瞬間に思わず声が出ました。

20時にはもう満天で、空気が澄んでいて星の数が夏のそれとは全然違う。高速道路が真横を走っているキャンプ場なのに、肉眼で十分すぎるほど綺麗に見えました。

正直、星空の暗さだけを求めるなら他の場所の方がいいかもしれません。

それでもあの瞬間、寒さで顔が痛いのに空から目が離せなかった。冬キャンでしか見られない景色がここにあります。

朝日を見て「生きてる」と実感した

これが一番伝えたいことです。

夜中に何度か「本当に大丈夫か」と不安になる瞬間がありました。寒さ、一酸化炭素の不安、外の静寂。普段のキャンプとは違う緊張感がずっとありました。

だからこそ、翌朝の朝日を見た時の感覚が忘れられません。

「生きてる」という感覚がこんなにリアルに感じられたのは初めてでした。

日常では絶対に味わえない感情です。これを体験するためだけでも、冬キャンに行く価値があると思っています。


冬キャンプは「準備した人だけが楽しめる遊び」

改めて振り返ると、今回の冬キャンで学んだことはこれに尽きます。

準備した分だけ、楽しめる。

一酸化炭素チェッカー、湯たんぽ、ちゃんとしたシュラフ、そり。どれか一つでも欠けていたら、あの朝日を笑顔で見られなかったかもしれません。

装備を一つひとつ揃えることが、冬キャンの楽しさに直結しています。


北海道の冬キャンプ、装備はここから揃えてください

冬キャンを本気で考えているなら、まず見直すべきはシュラフとコットです。ここをケチると、体験が楽しさより苦痛になります。

自分が実際に使ったもの・調べて選んだものを中心に、北海道の冬に対応できる装備をまとめています。

北海道の極寒冬キャンプ 実戦装備リスト|-10℃を生き延びた装備すべて

装備が揃ったら、あとは行くだけです。

>キャンプの聖地、北海道

キャンプの聖地、北海道

夏は30度を超え、冬も-30度を超える過酷な大地。その環境で行うキャンプは生きていることの特別さを再確認させてくれる。そんな特別な1日が北の大地で待っている。さぁ、旅にでよう。

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