はじめに|準備した分だけ、楽しめる
正直に言います。この記事を書いている自分自身も、雪中キャンプは今回が初めてでした。
だからこそ、事前に徹底的に調べて準備しました。そして実際に2月の北海道(安平町)でテントを張って一夜を過ごし、何が正解で何が失敗だったかを体で学んできました。
この記事では、その経験をもとに「北海道の冬キャンプで本当に必要な装備」をまとめています。
使ってよかったもの、失敗したもの、次回試してみたいもの。全部正直に書きます。
実際のキャンプの様子は体験記で詳しく書いています。
→ 初めての雪中キャンプ体験記【北海道・安平町】
【寝る系】
シュラフ【絶対にケチらないで】
冬キャンプの装備で最も重要なのがシュラフです。ここだけは妥協しないでください。
今回使用したのはDODの「ギンノタラコ」(現在廃盤)。-11℃対応のダウンシュラフで、潜り込んでしまえば朝まで耐えられました。
現在同スペックで選ぶならWAQ ダウンスリーピングバッグが近い選択肢です。
選ぶときの最低ライン
- 対応温度:-10℃以下
- 素材:ダウン推奨(化繊より圧倒的に暖かくコンパクト)
ひとこと:「シュラフだけはケチるな」とよく言われますが、実際に北海道の冬を経験してその意味がわかりました。安いシュラフで挑んでいたら、あの朝日を笑顔で見られなかったと思います。
コット【高さ30cm以上が必須】
今回の装備で最大の失敗がコットです。
使っていたのは高さ約15cmのローコット。
「地面から離れれば底冷えを防げる」と思っていましたが、完全に甘かった。地面からの冷気がダイレクトに伝わってくる上、寒さでコット自体が沈んで体が冷える。
冬キャンには高さ30cm以上のハイコットが必要です。
現在検討しているのがDODの「バッグインベッド」。高さを2段階で調整できるため、冬は高く、夏は低くと使い分けができます。シーズンを問わず使えるのも魅力です。
選ぶときの最低ライン
- 高さ:30cm以上
- 耐荷重:100kg以上推奨
ひとこと:コットの高さは冬キャンの快適度に直結します。「なんとかなるだろう」は通用しませんでした。次の冬キャンはここから変えます。
マット【エアマットは厳禁】
一緒に行った友人がエアマットを持参していたのですが、朝起きたら空気が抜けて完全に潰れていました。
気温が低いと空気が収縮してエアマットは潰れます。これは防ぎようがありません。
自分はコットの上にDODの「ソトネノサソイS」を敷いて使いました。インフレーターマットなので適度な厚みがあり、コットとの組み合わせで底冷えをしっかり遮断できました。
冬キャンのマットは**ウレタンマットか自動膨張式(インフレーターマット)**を選んでください。
選ぶときの最低ライン
- R値(断熱性能):4以上
- エアマット単体は使わない
ひとこと:朝起きたら友人がエアマットに挟まれてホットドッグみたいになっていました。寒い寒いと言いながら起き上がってきた姿を見てその場はめちゃ笑いましたが後に、笑えない失敗だと実感しました。冬キャンのエアマットは冬用以外は使わない方がいいです。
湯たんぽ【意外すぎるMVP】
正直、期待していませんでした。でもこれが今回のMVPです。
就寝前にシュラフの中に入れておくだけ。それだけで足元が温かく、朝起きてもシュラフの中に温かさが残っていました。体全体の寒さの感じ方がまったく違います。
コスパ最強の冬キャンアイテムです。
使い方のポイント
- 就寝30分前にシュラフに入れておく
- シリコンタイプはコンパクトで収納しやすく、もこもこした触り心地で直接触れても気持ちいい
- カバーをつけて低温やけどを防ぐ
ひとこと:「湯たんぽって昭和じゃん」と思っていましたが、完全に考えが変わりました。シリコンタイプはコンパクトで荷物にもならないし、足元にあるだけで朝まで全然違います。
【安全系】
一酸化炭素チェッカー【薪ストーブを使うなら絶対】
薪ストーブを使うなら、これだけは絶対に妥協しないでください。
テント内で薪を燃やし続けることへの不安は、経験者でも拭えません。数値で確認できるだけで安心感がまったく違います。「なんとなく大丈夫だろう」ではなく、数字で判断できる。
就寝1〜2時間前には必ず消す、というルールとセットで使ってください。
選ぶときの最低ライン
- 警報音あり
- 数値表示あり(ランプだけのものは避ける)
ひとこと:これがなかったら薪ストーブを炊くたびに不安で眠れなかったと思います。命に関わる話なので、値段で妥協しないでください。おすすめとかもこれに関してはしません。しっかりと自分で調べた上で購入してください。
【着る系】
ウェア【重ね着の組み合わせ】
今回の組み合わせはこうでした。
| レイヤー | 実際に着たもの |
|---|---|
| インナー | ユニクロ ヒートテック |
| ミドル | 裏起毛シャツ |
| アウター | スキーウェア |
そのままスキーウェアを着て寝ました。恥ずかしさとかではなく、純粋に生き残るための選択です。
ポイント
- 綿素材は汗冷えするので避ける
- インナーは化繊かウール推奨(ヒートテックは応急としては有効)
- 寝る時も着込む前提で考える
ひとこと:「キャンプっぽいウェア」を追い求める必要はありません。スキーウェアは防風・防水・保温を全部満たしているので、冬キャンに普通に向いています。
ホッカイロ【タイミングが命】
持って行きましたが、一つ注意があります。ホッカイロは温まるまでにタイムラグがあります。「寒い」と感じてから貼っても間に合わないので、寒くなる前のタイミングで使い始めることを意識してください。
【動く系】
スコップ【設営から緊急時まで】
雪中キャンプでは設営前の整地、排雪、緊急時の車の掘り出しなど、想定外の場面で使います。折りたたみの小型スコップでいいので必ず持って行ってください。
そり【荷物運びで神になる】
完全に盲点でした。
雪の上でキャンプ道具を運ぶのは想像以上に大変です。荷物を手で持って雪の中を歩くのは体力を消耗します。大きいそりに荷物を乗せて引っ張るだけで、運搬が別次元に楽になります。
冬キャンに行くなら絶対に持って行くべきアイテムです。
薪は多めに【予備を必ず持つ】
薪ストーブの燃料は多めに持って行ってください。
冬は薪の消費が早く、「足りなかった」は洒落になりません。現地調達できる保証もないので、余るくらい持って行く前提で計画してください。
次回試してみたいもの
今回の経験で「次は試してみたい」と思っているものが2つあります。
灯油ストーブ
薪ストーブと違って火力の調整がしやすく、就寝前まで安全に使いやすいという点が魅力です。薪の補充も不要なので、夜間の暖房として現実的な選択肢だと感じています。
薪ストーブファン
薪ストーブの熱は上に逃げます。テント内が暖まらないと感じたら、天井付近だけ暖かいというのが実態でした。ストーブの上に置くだけで熱を循環させてくれる薪ストーブファンがあれば、暖房効率がまったく変わるはずです。電源不要で動くのもキャンプ向きです。
まとめ|装備チェックリスト
★★★:命に関わる・快適性に直結する必須装備 ★★☆:あると快適度が大きく上がる装備
【寝る系】
| アイテム | 重要度 |
|---|---|
| シュラフ(-10℃以下対応) | ★★★ |
| コット(30cm以上) | ★★★ |
| マット(R値4以上) | ★★★ |
| 湯たんぽ(シリコンタイプ) | ★★★ |
【安全系】
| アイテム | 重要度 |
|---|---|
| 一酸化炭素チェッカー | ★★★ |
【着る系】
| アイテム | 重要度 |
|---|---|
| ウェア(インナー〜アウター3層) | ★★★ |
| ホッカイロ(複数) | ★★☆ |
【動く系】
| アイテム | 重要度 |
|---|---|
| スコップ | ★★☆ |
| そり | ★★☆ |
| 薪(多め) | ★★★ |
冬キャンプは装備が全てです。準備した分だけ、楽しめます。
実際のキャンプの様子、ヒヤッとしたハプニング、それでも行ってよかった理由は体験記で書いています。装備を揃えたら、ぜひ読んでみてください。
→ 初めての雪中キャンプ体験記【北海道・安平町】